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人間らしく生きるということ

人は、食べて寝て起きてといった、当たり前のことを日常生活として生きています。ですが、ふとしたことから当たり前ではなくなることがあります。
例えば、不慮の事故に遭い、床上安静を余儀なくされる状況になってしまった場合。もしかすると半身不随になってしまい、寝たきりになるかもしれません。年齢等関係なく、脳の疾患に冒されてしまい麻痺や言語障害を持ってしまう場合。認知症が強く、何度説明を受けてもすぐに忘れてしまい、入院生活に於いてであれば、時には身体拘束を行わなければ安全を確保できない場合等。このように、突然当たり前のようにしていたことが当たり前でなくなる可能性が考えられます。決して非現実的ではなく、自分の身内に起こりうる、若しくは自分自身に起こりうるかもしれません。
看護師がこのような状態におかれている方を前にしたとき、どう接することが大切なのでしょうか。勿論日々の採血や点滴、創傷処置等の医療行為は欠かせませんが、私達は日常生活で行われる当たり前の行動が出来るようお手伝いすることがとても重要であると考えます。

人間らしく生きるということを深く考える

それは時系列でいけば、朝は洗面・歯磨きから始まります。それらの行為を行うには、歯ブラシとコップに水、がーグルベースン、口拭きを準備する必要があります。ベッドを30度~60度くらい迄しか起き上らせられない患者に対しては、水は横のみに準備する必要があるでしょう。洗面も水洗いできない方には、看護師が温かいタオルを渡す必要があります。自分で出来ない方には、勿論看護師が介助を行います。この朝起きてからの上記のような一連の流れだけでも、その人の個別性に合った準備と介助が必要なのが分かります。そして、後片付けも看護師が配慮する必要があります。
「たったこれだけのこと?するのが当然だ。」そのような声が聞こえてきそうですが、このお手伝いして当然のようなことが、忙しい業務に追われる朝の時間帯の看護師は忘れてしまったり、そもそもお手伝いのする気のない人がいるのが現状であったりします。これは大きな問題です。こんなとき、必ず「自分がされたらどうか?自分の家族や身内がされたらどうか?」という立場で考え直すことが大切であると考えます。
患者は一人の人間として来られている。それは自分も同じ人間であることに変わりありません。人が人間らしく生きるためには、適当に、存外に扱われることは決してあってはならないことです。その方が今不自由な状態であれば、看護師は些細なことからケアをお手伝いし、何が出来て何が出来ないのかをアセスメントしていくことが大切です。そこから、日中・夜間にかけても必要なケアが導かれていくのです。

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