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患者本人・家族の意思を尊重する

医療の現場にいると、自ずと本人・家族に意思確認をする場面に出くわすと思います。
例えば、入院中に介護保険を申請し、自宅退院迄に必要なサービスが利用できるよう準備するために、要望がないかの確認。手術をすれば治癒するかもしれないが、その分リスクも伴ってきてしまうが、このまま手術をする方向でよいかの確認。もしかすると、人工呼吸器をつけている御蔭で生きてはいるが、脳死状態。このまま延命し続けるかどうかの確認等。選択をして頂く場面は多々あるものです。中には主治医の前では答えが出せない方もいるため、その際には看護師が仲介役となり主治医に患者の思いを伝えることもあります。いずれにせよ、私達医療従事者は「本人・家族の意思」に沿って医療行為を行うことが前提であり、その意思は尊重しなければならない立場です。
しかしここで難しいのは、ただ意思を聞いて「はい、そうしましょう。」と簡単に尊重すればよいというわけでもないということです。医師を筆頭に多職種の医療従事者が、患者・家族にあらゆるメリット・デメリット、可能性やリスクを説明し了承して頂く必要があります。そのうえで選択ができるようカンファレンスといった場を設けることが大切です。また、患者によっては身寄りがいないため本人のみで答えを出さなくてはいけない。若しくは認知症があるため選択することすら出来ない場合もあります。意思を尊重することを前提にしているとはいえ、患者にとってどうすることがよい方向へと導くことが出来るのかを、私達医療従事者は多職種間で連携・相談していく必要があります。

現在、患者の声が強くなっている時代でありますので。

時代は変わり、昔は医師が言った通りに従うのが患者のような状態だったのが、今では患者が意見を何でも言える時代です。医療従事者にとっては、これが厄介そのものでしかない場合も現状としてはありますが、それはまた例外として。このような患者が意見を自由に言える環境は、医療従事者間との意見交換ができるよい環境といえます。そして何より、本人・家族が納得がいく選択が出来るようインフォームド・コンセントを行えるということです。生か死かがかかった選択の場合はすぐには結論が出せないことも多いでしょう。それが当然だと思います。そんなとき、看護師は患者・家族に寄り添い、思いをゆっくり傾聴できる環境をつくることがとても大切な関わり方であると考えます。看護師が話を誘導するのではなく、医師の話を聞いてどんな気持ちか。迷いがあるのか。実際どうしたいと考えていたのか等。焦らず傾聴していく中で、患者・家族は少しずつ自分の中の気持ちを整理することができるかもしれません。

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