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病院食が美味しい病院が増えている

患者のQOLは何か?看護師が日々考えなければならないのが、この命題です。様々なケアは患者とその家族を安心させ、癒してくれるのに間違いありません。ですが、長い間評判が良くなかったのが「病院食」でした。

特に、胃ろう•腸ろうとなった患者の多くは、食事の時間ほどつまらないものはない、と誰しもが思っています。大概のことはあきらめがついても、食べることはどうしてもあきらめがつかないものです。味覚、舌触り、視覚は食事に大きな影響を与えます。だからこそ、食品メーカー各社は食事の素材研究に何年も時間を費やしてきました。

調査によって、あることが判明しました。それは「食べること」がきっかけとなって、病状が改善した患者が多くみられたことです。いままでは「容態が落ち着くことで」食べたいという欲求が生まれた、と思われていましたが、実際にはその逆のことが起こっていました。

目の前の食事を見て、なんとか体が良くなるようになりたい…という欲求が出て来た患者が増えて来た、というのです。ただ、それには条件がありました。いわゆる「病院食」ではこうした欲求は生まれて来ない、という現実です。誰しも入院の際に「プレートの上の冷えた品」を頭に思い浮かべます。入院患者は一様にこういうのです。「病院の食事って、まずいんだよ…」

ところが、見た目に美味しそうなものが出て来た場合、患者は良い意味で裏切られた、と感じます。あれ、美味しそうだ…その衝撃が食べたいという欲求に変化するのです。

日本で一番美味しい病院食が味わえる、として知られるのが「キッコーマン総合病院」。千葉県野田市の醤油メーカー、キッコーマンが運営する病院は病床数129の中規模病院ですが、消化器系に特に優れたスキルを持っている事で有名です。

口腔ケアを行うことで、食事が楽しめるようになるのはもちろんですが、視覚にも優れた病院食は、一般の人たちの食事と全く変わりないメリハリの利いたメニューです。朝のロールパンは非常にふかふかして美味しく、昼夜の煮物や魚の煮付けにしても、味がしっかりと乗っているのです。それも患者個人こじんに合わせた献立であるにもかかわらず、内容は非常に素晴らしいのです。

実は、食品メーカーでも、より「固形」でありながら消化しやすいもの、を開発し続けている最中です。液状のものは、看護師や家族にとっても介助は楽なのですが、QOLが全くと言っていいほど無視されてしまいます。食品関係の企業が、医療の分野に進出して、患者のQOLを理解し始めているのです。

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