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認知症患者との関わり方

入院患者を受け入れる中で必ずといっていいほど出会うのが認知症患者です。認知症にもピンからキリまで症状の程度に差があり、認知症の種類も様々ですが、関わり方がとても難しいと痛感しています。
説明したことをすぐに忘れてしまう。確かに業務に追われる看護師にとって、同じことを何度も繰り返し聞かれると苛立つことも多々あるかもしれませんが、これは仕方のないことです。その都度説明していくことが大切であり、家族にも同じように説明していくことが事故防止にも繋がります。
自分の病室が分からない、入院しているのに状況と場所が把握できない。これも上記に通ずるものがありますが、看護師はその都度説明をしていくことが大切であると考えます。また病室やトイレ等が分からない方には、病室に目印となる折り紙やぬいぐるみを置くなどの工夫をすることも大切な配慮だと思います。

認知症患者が起こすトラブルと対処法

安静が必要なのに一人で立とうとする。病院外へ行ってしまい、行方不明になることがある。暴言暴力がみられる。これらは難しい問題だと思います。実際に一人で立ちあがってしまい、ベッドサイドで転倒。レントゲンの結果手足が骨折してしまった事例や、病院外へ出ていってしまい、発見したときには交通事故に遭い亡くなってしまったという事例もあります。このようなことから、患者を守るために看護師は患者の安全を考えなければなりません。ベッドサイドにコールマットを敷くことで、患者が動きだしたことを察知したり、離床許可がある患者ならば車椅子に移乗し、ナース室で本等を読んで頂いたり、散歩に付き添ったり、またはレクリエーションを催したりと工夫が必要です。そして、安全確保の為に最終手段として身体拘束を実施(勿論家族の了承が必要です)することも、患者の行動状況等を考察しながら考慮する必要があると考えます。
ここで大切なのは、認知症患者も一人の人間だということです。看護の現場では、「この人は認知症だから仕方ない」といった声が度々聞かれます。確かにそう割り切ってしまえば楽かもしれませんが、一人の人間として否定されているようなこの言葉は、とても悲しい扱いを受けている印象しかありません。これが自分の身内のことだったらと考えれば、家族は悲しさよりも憤りを感じることでしょう。少なくとも、私はそう感じてしまっています。しかし、その憤りをスタッフに伝えることは容易ではありません。私達看護師は、今一度認知症患者への関わり方や発言を見直すことが必要なのではないでしょうか。

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